HSPさんの共感疲労を少なくするためにできること。

2022年11月27日

 HSPさんというと、「繊細さん」「敏感な人」という説明をよく見かけます。私自身も、自分がこの性質を持っているとはっきり自覚するまでは、正直、「ちょっと周りより繊細なだけだろう。」と鷹をくくっていたところがありました。ところが、いざ自分の内面に丁寧に向き合っていくと、これが想像以上に繊細で、取り扱いに注意が必要で、日々のケアが欠かせないものなんだということがはっきり理解できるようになってきました。それには、自分への理解を続ける努力に加え、対人関係に始まり、物理的な環境面についても、将来の展望についても、あらゆる面への‘自分への配慮’が必要だと理解できるようになってきました。私の実践を交えながら、書いていきたいと思います。なんだかよくわからないけど、生きづらい、人より繊細な気がする、頑張っているのにうまくいかない、そんな方の何かしらのヒントになれば幸いです。

 HSPさんのタイプによると思いますが、エンパス体質であり、基本的に人に関わることそのもので、沢山の刺激を受け取っています。私の場合は、ADHDの好奇心旺盛さが発端で、 イベントや催し、新しいカフェやショッピングなどに出掛けて行くのは楽しく大好きなのですが、出掛けるだけで元気が洩れていくような感じで、すごく疲れます。HSS型というのもあります。人込みは苦手なのに、あれこれ見て回りたい。 すごく矛盾した動きをするし、心の中はいつも自分に振り回されて葛藤している感じです。そして、おとなしくいい子で過ごしてきたこともあり、落ち着いて見える為、自分でも、今の今まで自分が混乱しながら過ごしていることに気が付いていませんでした。

 また、実際に対面しなくてもSNSなどで見る人の動きやニュースからも刺激を受けます。自己肯定感の低さも相まって、比較意識が強かったので、人の動きを見ては落ち込んだりすることが多かったそれは今でも気をつけているところです。自分の手の届かない画面の向こうで起こっていることに気を取られるよりも、自分が安心して居心地よく過ごせる環境を積極的に作ることや、自分だけの楽しみを持つこと、それを楽しんでいくことで心も明るくなってくるし、いい状態で人と関わることができるようになる。自分の安心感をベースに生活することがとても大切だなと実感しています。

 もうひとつ大きな要因が、体調に左右されるということ。思った以上に敏感に反応するので、気が付くとぐったりして動けないということがある。自分でも気が付かないレベルです。埃がつもるようにうっすら積もっていくので、こまめにリセットすることで改善できます。これが、「大丈夫なんだ!」と心底思えたら、本当に大丈夫になります。疲労が埃のように積もっていくことを回避するために、今では一時間に一回くらいは、タイマーをセットして、好きな音楽をかけるようにしています。公の場に行くときは、お手洗いや室外へ出て空気を吸う、といったちょっとした工夫でカバーしています。散歩に行く、好きな飲み物を飲む、時には昼寝をする(30分以内)、好きな場所を作って一人でのんびりする、など。最近は、漫画アプリを使って、思い立った時にサクサク漫画を読むのもいい気分転換になっています。本を買いに行くことは私にとっては疲労感が生まれそうだし、アプリの利用可能枠があることがかえって、延々と読み続けるということもなく、短時間で強制的に区切ることができるので、丁度よかったりします。幸いなことに、現代では個人で使える便利なツールが沢山あります。HSPさんは、自分の限界がどのくらいのところにあるのか、どんなことが好きで、どんな取り入れ方をしたら楽しく過ごせるのかを細かく見ていってあげるといいと思います。

   これらの敏感さ/繊細さは、周囲のことによく気が付く故のこと。マイナスに働けば、他人軸になりやすく、自分よりも他者や周囲の環境の要望に応えながら生きてしまいますが、できるだけ自分にとってのプラスの側面を見つめられるようにすると良いです。繊細だということは、何かができないということではない。あなたそのものの価値が低いということではないのです。繊細だからこそ、何気ない日常の風景に感動したり、自然の移ろい、太陽の温もりや風の音、木々の声に耳を傾けることができます。それがあなたの中で大きく育ち、誰かに手を差し伸べたり、優しく接したりする心を育てていく。私の場合は美術という視覚表現に興味関心を寄せることになりましたが、本来、美術というのは、人が生きていく上で欠かせないコミュニケーションツールです。人と交わす言葉も、生活の中のひとつひとつの動きも、生きていることそのものがアートであり、一人一人が自分というアートと生きてい ます。


 疲れるな、しんどいな、そう思うとき、繊細さんにとってはそれは限界サインです。疲れたなと思ったら、お休みすることがとても大切です。私も初めは、固定観念で「頑張ることが美徳」「頑張ったらすごい」「休むのはサボっている」という意識でいたので、全然休めませんでした。むしろ、休むことで自己肯定感の低さと無価値観からくる罪悪感だけが大きくなって自責の念が湧いてくる。そしてそんな自分が嫌で、ますます自分を責めていました。心で自傷行為をしている感じだったと思います。でもどうだろう?それをして、し続けて、誰かが幸せになるだろうか?自分や自分に関わってくれている人が喜ぶだろうか?それよりも、自分を安心させる行動を選択し、自分に安心安全の気持ちを取り戻し、穏やかに過ごすことの方がずっと気分がいいんじゃないかと思いました。繊細故に真面目なところがあり、‘ちゃんとしたい’という気持ちが大きいので、自分が設定するハードルも高くしがちではないでしょうか。低く設定してみるグンと楽になります。私も初めは、低く見積もるということが、‘ちゃんとしている自分のプライドが許さなくて’、なかなかできなかったけれど、一日のタスクをごく最小にする方がうまくいく。それが理解でき、本当の意味で腑に落ちたとき、それまで抱えていた重みがゆっくり溶けていったような気がします。 


 日々の暮らしをいかに軽く優しく簡単にできるものに工夫していけるか。それを見つける毎に改善していけば良い方向へ、自分自身を誘導することができるようになります。自分で自分の人生の舵を切ることのまず一歩。自分の特性をよく観察して苦しい思いがすることに出逢ったときは、改善のチャンスです。組み立てなおす為のヒントがそこにあります。それを見つけるには、例えば一日を終えるときに、ダウンタイムを設けるといいです。灯りを落とし、ノートを広げ、その日一日の良かったことや、改善点を書き留めていく。あまり反省点を書くことはお勧めせず、良かったこと/嬉しかったこと/感謝できることなど、心に温もりを感じられることを書くことで、次の日に向けて明るい気持ちで休むことができます。反省ではなく改善を意識することで、物事を少しずつ良くしていこうという心が、自分の中で育っていくことを感じることができるのです。


ここに書き記したことが、必要としている人の元へ届きますように。               自分を愛し、自分の人生を愛し、自分らしく健やかな日々を過ごしていけますように。       愛を込めて。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

miki

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